やりがいを引き出す指導

どのような仕事でもやりがいが感じられないと続けるのが苦痛になってしまいます。
ただ問題なのはこのやりがいは、人によって違うというところです。
誰かが喜んでくれることで仕事をして良かった、と感じる人もいれば、コツコツと一人で作業をして思い通りに出来上がったことで達成感を感じる人もいます。また自分の仕事を、人から高く評価してもらえることでやりがいを感じる人もいます。
本当に人によって感じ方も捉え方も違うので、必ずしも自分がやりがいを感じるからと他の人に押し付けるようなことはあってはいけないのだろうと思います。
とくに医療関係の場合、患者は病気で必要以上にナイーブになっていることも多いので、些細なことで精神的なダメージを受けることもあります。
やりがいは個人が感じるもので、他人が与えるものではないということを理解し、その人が何によってやりがいを感じるタイプなのかを見極める観察力が必要になります。
そして人間はやりがいを感じたり、自信を持つことで今までに感じたことのないような力を発揮することもあります。
患者に限らず、後輩の指導や新人教育に関わるような時にはまず相手を尊重するところから始め、どのようなタイプかを見極めて仕事への意欲へと繋げていくように指導しなくてはいけません。
そのためには自らの感情で動くのではなく、何事にも冷静に判断しながら動かなければいけませんので、常に平静心を保ち観察する余裕を持ち合わせる必要があります。
そして個人の特質の良い面を伸ばすようにしていくことが欠点を補うことに繋がることを忘れないでください。
人は大人でも子供でも、褒められればやる気になりますし、欠点を指摘されて嫌な思いをするとやる気を失うものです。
いかにやる気を出させ、仕事にやりがいを感じさせるかは先輩の力量にかかっています。